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学術大会報告

 
  後援: 特定非営利活動法人日本歯科矯正専門医認定機構(JBO)

 今年のJIO学術大会は、昨年に引き続き日本歯科矯正専門医学会(JSO)との合同開催でアルカディア市ヶ谷私学会館 霧島の間にて開催されました。
 今回の講演は、適切な歯科矯正治療の普及を目指して「患者ファーストの早期治療とは」〜歯科矯正領域に必要な専門医制度について〜というテーマで、午前中のJIOの部では3名の先生にご講演いただきました。

 まずはじめに、厚生労働省医政局歯科保険課の和田康志先生が「矯正歯科領域での専門医の制度の必要性」というタイトルで講演を行いました。先日の医療法改正で見直された医療機関における広告の取り扱いなどに関して丁寧に説明していただきました。広告が可能な専門医は「歯科医師が求めている専門性」ではなく「国民が求めている専門性」であるべきといった歯科医療の専門性に関する議論の一部を抜粋し紹介していただきました。

和田康志 先生
講演1
   「矯正歯科領域での専門医の制度の必要性」
      和田 康志 先生(厚生労働省医政局歯科保健課)
抄 録

 続いて、日本矯正歯科学会前理事長の清水典佳先生に「安心・安全な矯正歯科治療提供のために必要な取り組みと専門医制度」というタイトルで講演していただきました。矯正歯科をとりまく現状、問題点として矯正治療料金体系の特定商取引法による規制問題、矯正治療料金未返却に対する関係行政からの改善依頼、ガイドラインに抵触するホームページ掲載問題、「歯列矯正」が特定継続的役務提供の規制対象に含まれそうであるといった問題があり、矯正歯科界が一丸となりこの問題を解決し環境整備をしていかないといけないと述べられました。そのような現状の中、矯正歯科界に関連する5団体の懇談会が結成され「統一された専門医制度」の立ち上げについて活発な意見交換がなされていることをご紹介していただきました。

 清水典佳 先生
講演2
   「安心・安全な矯正歯科治療提供のために必要な取り組みと専門医制度」
      清水 典佳 先生(公社 日本矯正歯科学会前理事長)
抄 録

 最後に日本矯正歯科協会監事の深町博臣先生に「専門医制度の発足に必要な統一した矯正歯科専門医審査」というタイトルでご講演いただきました。専門医の定義はスーパードクターではなく、標準的な医療を提供できる医師であるべきということ。そして専門医になるための審査は、その必要な年数も含め、今後育成される後進たちが目指したいと思える、そのようなキャリア形成の視点も踏まえて考えられるべきであるということを熱い思いで述べられました。

 深町博臣 先生
講演3
   「専門医制度の発足に必要な統一した矯正歯科専門医審査」
      深町 博臣 先生(一社 日本矯正歯科協会監事)
抄 録

 今回も、午前の部の最後の時間は、症例呈示会場において質疑応答の時間を設けました。講演で報告された症例も呈示されており、その場においてもまた、活発な意見交換がなされました。

  

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