審査委員長挨拶
審査委員長就任の挨拶
審査委員長 藤田 邦彦
この度、与五沢文夫審査委員長の退任を受け、審査委員長に就任することになりました。
JBOの審査理念は、臨床能力に裏付けされた認定審査を行い、患者さんにとって安心・安全で質の高い医療を提供できる歯科矯正専門医を輩出することに努めることです。
前審査委員長が確立された審査システムを引き継ぎ、審査の透明性、公平性、厳格さを保持しながら、新たな審査員を交えて審査を行って参ります。
なお、現在のわが国においては、歯科医院での「矯正歯科」の標榜は自由であり、一般開業医の多くに「矯正歯科」の標榜が見られます。この制度は矯正患者さんにとっては分かりやすい制度とは言えず、矯正治療を専門的に行っている歯科医院があることさえもあまり知られていないのが現状です。
これらの現状を改革するために、歯科矯正専門医を認定する他学会と連携し、我が国における矯正専門医を認定する基準を統一することにも努める必要があると考えています。
ご支援、ご協力の程、よろしくお願い致します。
審査委員長退任の挨拶
与五沢 文夫
足掛け9年間に亘り審査委員長を努めて参りましたが本年4月を以て役職を退任致しました。その間、認定審査に関わるいくつかの問題に直面致しましたが、それ等の問題に対してひとまず対応することができ、役職の責は果したと思っております。いまだ公の歯科矯正専門医制度は確立していませんが、私達の行なってきた行動の延長線上に、混迷する我が国の矯正臨床の世界が好ましい方向に向かうことを心から願っています。
矯正治療を生業とされている方々に対して矯正医の資格の可否を判断するという、現在の審査委員の立場は極めて辛く苛酷な責任のある作業です。自分の経験だけが頼りで、客観的な一定の基準に寄りかかることができない作業ではありますが、今後とも審査委員各位におかれましては、自分を超えて日本の矯正治療の将来を考えた上で、真摯にことに取組んで頂けるようお願いして退任の言葉とします。